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埼玉・上尾で動物病院をお探しの方へ【フジタ動物病院】

人と動物との絆

こんにちは。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?動物看護師 関 依子です。
2月に群馬サファリパークへ行ってきました!
このサファリパーク、車から動物を見るだけではなく、動物とふれ合ったり間近で見たりすることもできる
「ウォーキングサファリゾーン」という所もあるとても楽しい施設です♪
この職業に就くくらいですから、動物好きな私。動物にふれあう事で、心が潤い癒されます。
羊・鹿・ラマ・ゾウガメなど、さわらせてくれる動物とはとことんふれあい、エミューにいたっては
「突くので気をつけて下さい」と飼育員さんに言われつつも、手をさしのべて突かれて。
エミューが私に興味を持ってくれたのが嬉しくて、突かれてもへっちゃらです。
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ネコ科の動物は、変わった展示方法で下から見ることができます。ライオンの大きな肉球が素敵でした。500円でライオンに肉を与えるアトラクションもありました。迫力の表情を近位で見ることができ感動です。
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こんな私ですが、小さい頃は動物園が嫌いでした。行くと何故か悲しくなり心が痛むのです。
その悲しみの理由は、小学校の図書館で出会った一編の詩を読んでやっとわかりました。

「ぼろぼろな駝鳥」 高村 光太郎
何が面白くて駝鳥を飼ふのだ。
動物園の四坪半のぬかるみの中では、
脚が大股過ぎるぢやないか。
頸があんまり長過ぎるぢやないか。
雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢやないか。
腹がへるから堅パンも食ふだらうが、
駝鳥の眼は遠くばかり見てゐるぢやないか。
身も世もない様に燃えてゐるぢやないか。
瑠璃色の風が今にも吹いて来るのを待ちかまへてゐるぢやないか。
あの小さな素朴な頭が無辺代の夢で逆まいてゐるぢやないか。
これはもう駝鳥ぢやないぢやないか。
人間よ、
もう止せ、こんな事は。

昔の動物園は、珍しい動物を狭い檻に入れ、見せるだけの施設。動物たちは、毛艶もなく表情は失われ、
時には何かに苛立つように狭い檻の中を行ったり来たり。子供ながら、私は見ていて辛かったのです。
あれから数十年経過し、近年動物園は大きく変化しました。どの動物園でも行動展示が主流となり、
敷地は拡大され、
檻も広々としています。見る側の人間も、ジャングルにいる動物を探すように
目を凝らして見るなど、違う楽しみ方も
できるようになりました。
また、希少動物を動物園で繁殖個体数を増やし、野生へ返す活動も世界中で行われています。

動物園は本当に変わりました。私も行くたびに新しい発見に歓喜し、楽しく過ごすことができます。

ウォーキングサファリゾーンの中にジャガーのいる一画がありました。
元気よく遊んでいるジャガーくんですが、
少し歩き方がぎこちないのです。
よく見ると右手の手首より少し上あたりから欠損しています。
ジャガーくんの
解説看板の下には小さく「子どもの頃、手をケガしています」と書かれていました。
3本の足で器用に木のスロープを
上がったり下りたり。駆け回るジャガーくんは、
毛艶も良くとても引き締まった身体、目はキラキラしていて、
この子をとりまくすべての人から大切に愛されていることがわかりました。
この子がもし野生でいたら、
きっと生きながらえることはできなかったと思います。
人のそばで産まれ大事に育まれたからこそ、この子は今とても
幸せな素顔を
私たちに見せてくれているのですね。人と動物との関わり合いに、あたたかな絆を感じました。

「ジャガーくん、きみが元気でいることが、きみのまわりの人たちの励みであり幸せなんだよ。
どうか健やかで・・・」

そうつぶやいたのが聞こえたのか、一瞬足を止めチラリと私を見た気がしました。
何もなかったように夕日を浴びながらまた駆け出すジャガーくん。
そんなジャガーくんの姿に、いちばん癒された一日でした。