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動物マメ知識

イヌのフィラリア症 Heartworm disease

フィラリア症とは・・・

フィラリア症とは、フィラリアと呼ばれる寄生虫(Dirofilaria immitis)が感染する病気です。フィラリアは、蚊によって媒介される(うつされる)ため、蚊のいる所なら日本中どこでも感染します。
フィラリア症は、手遅れになると死に至ることもあるため、定期的な検査と予防が重要とされています。

当院では、イヌ・ネコ・フェレットに対して、フィラリア症の予防を勧めています。

→ネコのフィラリア症について知る
→フェレットのフィラリア症について知る

フィラリアの感染ルート

蚊の体内で成長したミクロフィラリアと呼ばれる子虫は、犬が蚊に刺される時に犬の体内に侵入します。侵入した子虫は、犬の体内で成長して、フィラリア成虫(親虫)となって、心臓に到着します。やがて、親虫からは新たな子虫が生まれ、再び蚊に刺されるときに、今度は蚊の体内に子虫が移動していきます。
American Heartworm Society, 2007

症状

ネコのフィラリア症・フェレットのフィラリア症
感染しても無症状で普通に生活している犬もいます。しかし、多数のフィラリアの寄生があったり、、心臓や肺の血管に負担がかかってくると、症状が出てきます。
フィラリア症でよく見かけるものは…
・何かを吐き出したそうな咳
・お腹が膨らんでくる(腹水の貯留)
・痩せてくる
・あまり運動したがらない
これらを放っておくと、死に至ることも少なくありません…
また、フィラリア症には大静脈症候群 vena cava syndrome という状態になり、急に悪化してしまう場合があります。

フィラリアの検査方法

フィラリアに感染しているかどうかは血液検査で簡単に調べることができます。

フィラリア抗原検査・・・検査キットを使用して、体内に親虫がいるかどうかを検査します。

ミクロフィラリアの検出・・・血液を顕微鏡で観察して、ミクロフィラリア(子虫)がいるかどうかを検査します。

※毎年、予防を始める前には、これらの検査をすることが推奨されています。(理由はこちら)

フィラリア症の予防

予防薬の投与が最も確実で簡単な予防方法です。
埼玉県あたりですと、4月末~11月末くらいまで、1ヶ月に1回の予防薬を飲むことが勧められます。
最近の予防薬には、チュアブルタイプのものやスポットオンタイプのもの(皮膚につけるタイプ)もあり、薬が飲みにくいネコではノミなども一緒に予防できるスポットオンタイプは人気があります(→フィラリア予防薬について)。
蚊によって感染するので、犬小屋に防虫用の網を張ったり、蚊取り線香などを使用するのも有効ですが、完全に蚊を防ぐことは出来せん。

ネコのフィラリア症

イヌほどではありませんが、近年、フィラリアに感染したネコも多く報告されています。
感染するルートはイヌと同じで、蚊によって媒介されます。
<症状>
ネコの場合、症状が重症化しやすく、突然死することも多いと言われています。
突然に呼吸困難を起こしたり、咳などをしている場合には、血液検査などでフィラリアの検査も一緒に行うことがよいと思われます。
最近の研究では、ネコのフィラリア症は決して珍しい病気ではなく、イヌと同じように予防していくことが重要であることがわかってきています。

当院ではネコの予防薬は、チュアブルタイプのものとスポットオンタイプのものがあります。

フェレットのフィラリア症

フェレットがフィラリアに感染することはまれですが、日本国内でもいくつか報告されています。
感染してしまう理由は、イヌと同じように蚊に刺されることです。
<症状>
フェレットの場合、イヌよりも重症で、咳や呼吸困難が見られ、最終的には亡くなってしまうことが
多いといわれています。
そのため、蚊が多い地域などでは、予防して、感染しないようにすることが重要です。

当院ではフェレットの予防薬は、粉薬のみ対応しております。

フィラリア抗原検査

犬の体内にフィラリアの親虫がいると、検査キットに陽性という判定がでます。検査キットはいくつか種類があり、当院で使っているものはその1例です。

ミクロフィラリアの検出

犬の身体の中に雄と雌の親フィラリアがいると、子虫(ミクロフィラリア)が生まれてきます。この子虫は血液中にいるために、顕微鏡で見つけることができます。
 

予防前に検査をしなくちゃいけないの??

フィラリア予防は、予防薬を始める前に毎年、検査でフィラリアに感染していないことを調べること
が推奨されています。
その理由として、『仮に、フィラリアに感染してミクロフィラリアが体内にいる状態で、予防薬を投与してしまうと、
ミクロフィラリアが死ぬときに副作用が起きるから』とされています。副作用は、時には命にかかわることもあるため、フィラリアに感染した状態で、不用意に予防薬を投与することは危険なのです。実際に、フィラリアに感染してしまって、治療するときには、この副作用を抑えるお薬も一緒に処方します。
毎年予防していれば、フィラリアにかかる心配はほとんどありませんが…予防薬の飲み忘れや動物
が吐き出していたりということもあるため、検査をお勧めしています。

大静脈症候群 vena cava syndrome

普段は肺動脈内にいるフィラリアが、血液の流れとは逆行して、右心室の流出路(三尖弁付近)や右心房に移動して、血液の流れが悪くなり、急激に具合が悪くなる病態です。
フィラリアに感染していて、急に血尿をしたり、元気や食欲がなくなったりしたら、この状態である可能性があります。大静脈症候群を起こしてしまうと、緊急的に手術等でフィラリアを摘出しないと亡くなってしまうことも少なくありません。

フィラリア予防薬

フィラリア予防薬には、たくさんの種類があります。どの薬が特に優れているということはないため、与えやすい形で選ぶとよいと思います。ほとんどの予防薬は、お腹の中の寄生虫にも効果があります。
また、皮膚につけるスポットオンタイプは、フィラリアやお腹の寄生虫だけでなく、ノミに対しても効果があります。
当院で扱っている予防薬です。

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